朦朧染

Home >メッセージ

私のルーツは沿革の通り代々呉服に係る家系です。

生家も一階が住まい、2階が工房でした。幼少の頃からその工房でよく遊んでいたそうです。

そのような環境でしたので、自然と今の仕事をしているのだと感じます。

父に教えられた「濡れ描き友禅」、「素描友禅」を組み合わせた独特の技法を受け継いでいます。日本画に近い表現は、他にない、描く楽しさを与えてくれます。

生涯を職人として生きた父の技法を、後世に伝承していくためこの技法を「朦朧染」と名付け、商標を取る手続をしましたが、技法に関する商標を取るのは難しく約一年かかりました。ダメかと思い出した頃取れたのです。数日後、父の病が発覚、後少ししか生きられないことを知りました。

「朦朧染」は、父の残してくれた遺産、そして後を頼んだぞと言われたのだと思いました。

東北大震災のとき、父は他界しました。忘れるなよと言っている気がします。

私は、株式会社遊水庵を通じ朦朧染を後世に千年…いいえ二千年残すことを決意し、多くの皆様に朦朧染の作品を見ていただき、何かを感じてもらえるような工房にしていきたいと強く思います。

高橋 肇